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相続税等の申告

相続に関連する手続きで忘れがちなのが税金の申告です。

多くの皆さんは相続税というのがあるというのはご存知ですが、相続税を支払う義務がある相続事例はごくわずか(全体の約5パーセントと言われています。)です。

ですが、相続に関連する手続きでは、相続税のほかにも税の申告が必要なものがあります。

税の申告には期限があるものがほとんどなので、時系列順に解説して行きましょう。

【被相続人の所得税・消費税】(相続開始の日から4か月以内)

亡くなった年度に確定申告の義務があった人・消費税の課税事業者であった人の相続人が申告します。

提出先

 被相続人の管轄の税務署

提出書類

 ①確定申告書兼相続人の代表者指定届出書
 ②消費税・地方消費税の確定申告明細書

還付申告の場合は、還付金支払い請求書などを提出します。

このほかに個人事業者の場合、
 ③個人事業の開廃業等届出書
 ④個人事業者の死亡届出書

も提出するようです。

【相続税】(相続開始の日から10か月以内)

相続財産の課税価格が基礎控除を超える場合に、相続または遺贈により財産を取得した者が申告します。

なお、「配偶者に対する相続税額の軽減」「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」等の特例を適用することで納付税額が算出されない場合にも申告書の提出義務があります。

提出先

 被相続人の死亡時の住所地を管轄する税務署

提出書類

 ①相続税の申告書
 ②必要な明細書(省略)
 ③必要な添付書類(省略)

このほかにも、遺産分割協議が済むまでの間に、不動産の賃料収入があったりすると、各相続人の固有の収入として確定申告する必要がありますので、要注意です。

さて、相続税については、申告・納付時期・納付方法について、原則と例外が設けられています。

それぞれの項目について少し詳しく見ていき、最後に相続税の算出方法について解説します。

まず、申告

申告は、原則として相続開始から10か月以内に行いますが、それまでに遺産分割協議が済んでいないということもあります。

現在の相続税の仕組み(とくに特例)では、遺産分割協議の結果によって相続税が変わりますので、事は重大です。

「配偶者に対する相続税額の軽減」「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」「特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例」等を適用するために遺産分割協議が整っていなければならないケースが典型例です。

そのような場合、税務署長様に「申告期限後3年以内の分割見込書」というのを提出して、実際に3年以内に遺産分割協議が済んで相続税額の更生をする場合には、遺産分割の日の翌日から4か月以内に更生請求をして納め過ぎの税金の還付が受けられるということのようです。

なお、3年経ってもまだ遺産分割協議が決まらない場合は、3年を経過する日の翌日から2か月以内に税務署長に「遺産が見分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を出す必要があるようです。

次に、納付時期・方法

相続税の納付時期は、相続税申告後、一括でニコニコ現金払いが原則です。

ただ、実際には、相続財産が不動産ばかりでそれは難しいという場合もあるでしょう、というので国も他の手段を考えてくれています。

例外的な扱いは、2つ。

ゆっくり払う、延納(えんのう)。

物で払う、物納(ぶつのう)。

延納は、分割払いをするというもので、利子税(りしぜい)という利子がつきます。

物納は、物納できる財産の種類と順序が決まっています。

このあたりの実務になると、単なる弁護士の私には、よくわかりませんので、税理士などと一緒に様々なシミュレーションをして相続税対策をすることになるでしょう。

弁護士は税理士登録もできる資格なのですが、私は税務の業務は行っておりませんので、実際に税金のご相談や手続きが必要な場合には、知り合いの会計事務所をご紹介しています。