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未成年でも相続できる?

相談者「いろいろあって、夫と離婚して二人の子供を引き取りました。結婚当時に建てた家は夫の名義でしたが、今は子ども二人と私が住んでいます。そうしたところ、元夫が不慮の事故で亡くなったとの連絡がありました。子どもたちはまだ小学生です。元夫の両親からは、家を出て行くように言われていますが、どうしたら・・」

いきなりご相談で始まりましたが、結論から言うと、子ども二人が相続人です。そして親権者である母親がその手続きを行うことになります。

相続人は子供たちですから、元夫の両親の明け渡し要求に応じる必要はないでしょう。


民法は、相続人の資格に年齢の制限をしていません。

そのため、受け取る側の相続人は、未成年でも立派に相続人です。

ただし、未成年者は単独で法律行為をできません(厳密に言うと、取り消される恐れがあるので、させてもらえません)ので、代理人である親権者の母親が代わって手続きをとることになります。

また、人間は、生まれることで初めて権利や義務が帰属する「人」になれるのですが、相続人の資格については、胎児(あとで死産でない場合)にも認められています。

そのため、未成年であっても胎児であっても相続人になれるのです。

さて、冒頭のご相談への回答の続きですが、二人の子供の親権者である母親は、戸籍と身分証明と印鑑証明と実印をもって銀行などへ行けば、預金の解約などの手続きも可能です。

また、不動産についての相続登記も同様に可能です。

ただ、単なる相続登記(2分の1ずつとか)にとどまらず、子どもの一方に不動産を相続させるなどの遺産分割協議を伴う場合には、二人の子どものどちらかに特別代理人を選任する必要がありますので、母親が家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立てる必要があります。


さてさて、ここからが応用編です。

冒頭のご相談では、母親が親権者となっていましたので、一緒に住んでいる子どもの相続の手続きができますので、元夫の両親の気持ちはさておいて、一件落着です。

では、離婚の際に、夫が親権者であった場合はどうでしょう?

この場合は、親権者の死亡により、二人の子供に誰も親権者がいなくなります。

そこで、母親が親権者変更の申立てをして自分を親権者にしてもらうことが多いのですが、このとき元夫の両親が未成年後見人の選任申立てをすることもあり、それぞれが家庭裁判所に申立てをして、争われたりもします。

最終的には、それらによって親権者ないし未成年後見人になった者が子どもたちの代理人として相続手続きをするというわけです。

もし、元夫の両親が未成年後見人になった場合、子どもたちの居住場所の指定や、引き渡し、建物の明け渡しなど、様々な問題が発生しそうですね。

少しテーマからそれましたが、子どもの親権者を誰にするか、というのはいろいろな問題に波及していくものなのです。