相続>遺産分割>遺産分割の調停

遺産分割の調停

遺産分割協議が当事者同士もしくは当事者の代理人(通常は弁護士)を交えての話し合いで決まらない場合には、家庭裁判所が助けてくれることになっています。

家庭裁判所というと離婚の調停を思い浮かべると思いますが、基本的にはそれと同じだと思ってください。

ただ、厳密に言うと、相続の場合は、必ず最初に調停をしなくてはならないという「調停前置(ちょうていぜんち)」という制度が取られていないので、初めから審判(判決)を求めて申立をするということもできることになっています。

とはいえ「はい。わかりました審判をします」というほど裁判所は素直ではないので、よほど特別な事情がなければ、とにかくまず調停をしなさいということになるでしょう。

なので、一般的には調停を申し立てるところから家庭裁判所での遺産分割が始まることになります。

では、家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立ててみましょう。

 ・必要書類としては、 相続関係を示す戸籍等
 ・申立書には収入印紙(1200円)を貼って出します。
 ・遺産分割の調停は、1200円です。
 ・また、郵便切手(裁判所の指定する枚数)を用意して提出します。
 ・さらに、戸籍や調停の参考になる証拠書類などを、相手方の人数+1部をコピーして提出します。

これで申立は完了です。

裁判所の書記官が申立書の形式が整っているかをチェックしてくれて、OKがでれば第一回目の調停の候補日を教えてくれますので、その中から都合の良い日を選びます。

なお、どこの家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てるか、は次の3つの中から選んでください。

①相手方の住所地を管轄する家庭裁判所

相手方というのは、自分一人が申立人の場合は、自分以外のすべての相続人等が相手方です。

仲が良いので対立していない、という場合でも近くに住んでいる人を(申立人ではなく)相手方として申し立てれば、管轄のときに便利です。

それなので、一人でも近くに住んでいる人がいれば、その人を相手方として、その人の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てるとよいでしょう。

ちなみに、住所地というのは生活の本拠地という意味で、普通は住民票上の住所に住んでいることが多いでしょう。

ただ、生活の実態によりますので、戸籍の本籍地とも住民票上の住所とも違う場合もあるでしょう。要は、住んでいるところです。

②全員の合意で決めた家庭裁判所

どこの家庭裁判所で調停をするか、全員で合意していればその合意した家庭裁判所で調停をすることができます。

この場合には、調停申立書と一緒に管轄合意書を出すとよいでしょう。

③その他の家庭裁判所

ほかの相続人がみんな遠方に住んでいるけども、相続財産のほとんどが自分の近くにあり不動産の鑑定などが必要になりそうだ、というような場合には主要な相続財産がある土地の管轄の家庭裁判所に申し立てるということも可能です。

その場合には、自庁処理上申書というものを調停申立書に添えて出します。

その後、申立を受けた家庭裁判所が自分のところで調停をするか、相手方の住所地に移すかを判断してもらえます。

また、遺産分割の「審判」を申し立てるという際には、家庭裁判所の管轄は、「被相続人の最後の住所地」と定められています。

なので、調停を管轄する家庭裁判所ではありませんが、亡くなった被相続人が最後に住んでいたところには「審判」の管轄があるので、そこの家庭裁判所に調停を申し立てることも認められやすいでしょう。

あとは、当日を待つばかり。


では、調停を申し立てる前の相談例を見てみましょう。

子Aさんは、父親Xさんの相続について、母Y、弟B、妹Cを相手方として遺産分割の調停を起こそうと考えています。

裁判所の窓口に行っても書式を渡してもらえただけで、どう調停を申し立てればよいか、詳しいことを教えてもらえません。

そこで、せせらぎ法律事務所に相談に行くことにしました。

弁護士 「こんにちは。初めまして」

Aさん 「よろしくお願いいたします」

弁護士 「相続のご相談でしたね。30分で5250円の有料のご相談になりますが、よろしいですか?」

Aさん 「はい。けっこうです」

弁護士 「ではまず、現状はどうなっていますか?」

Aさん 「はい。父が先日亡くなりました。私は父母と同居していたので、家を出た弟や妹には家を渡すわけにはいきません」

弁護士 「話し合いはしたのですか?」

Aさん 「はい。ですが、弟たちはこの家に5000万円の価値があると言って、高額の現金の支払いを要求しています」

弁護士 「それは困りましたね。遺言書はないのですか?」

Aさん 「ありません」

弁護士 「相続人は、母Y、弟B、妹Cで全部ですか?亡くなったご兄弟はいませんか?」

Aさん 「私には兄がいましたが、幼くして亡くなったと聞いています。もちろん子はありません」

弁護士 「戸籍は全部とりましたか?」

Aさん 「取れた分はここにあります」

弁護士 「拝見します・・・大丈夫そうですね。一応、お父様の生まれたころの古い戸籍も取った方がいいでしょう。改正原戸籍(かいせいげんこせき)というものです」

Aさん 「わかりました」

弁護士 「さて、遺産分割をどうするかですが、自宅はお父さんの単独名義なのですよね」

Aさん 「はい」

弁護士 「査定してもらいましたか」

Aさん 「一応知り合いの不動産屋に聞いてみたところ、今の相場では2000万円がいいところだと言われています」

弁護士 「弟さん達の評価と大分開きがありますね」

Aさん 「弟たちは、自宅を建てたときにそのくらいのお金がかかったので5000万円と言っていると思います」

弁護士 「なるほど。ただ、分割する際の遺産の評価は、分割のときを基準にしますので、現在の時価で評価されます。簡単な査定書をもらっておくとよいでしょう。それでも弟さん達が価格に納得しないようであれば、家庭裁判所の調停や審判で、正式に鑑定を行う必要もあるかもしれません」

Aさん 「わかりました」

弁護士 「ほかに財産はないのですか」

Aさん 「預金が少しあるだけで、ほとんどありません。私が受取人になっている生命保険がありましたが、これはすでに受け取っています。そのことも弟たちは気に食わないらしいのです」

弁護士 「弟さん達の気持もわからなくもないですが、生命保険は受取人の財産ですので、もらっておいてかまいませんよ。ただ、そうなると話し合いだけでは決まりそうもないですね」

Aさん 「はい。母は私と同居していますので、母は私寄りなのです。弟たちには、6分の1ずつを現金で払って終わりにするほかないと思っています。ただ、現金も一括では払えそうもないのですが」

弁護士 「なるほど。遺産分割の調停は、Aさんの住所地の家庭裁判所に申し立てればよいでしょう。お母さんも形式的には相手方ですから」

Aさん 「どういうものを用意すればよいですか」

弁護士 「まず、戸籍を全部。それと不動産登記簿、固定資産税評価額証明書、不動産の査定書、お父様の預金通帳か残高証明が必要です。調停の申立てには、1200円の収入印紙と郵便切手を必要枚数添えて出します」

Aさん 「私も昼間仕事があるものですから、お願いしてもよいですか」

弁護士 「いいですよ。弁護士のところでも取り寄せることができるものもありますので」

Aさん 「資料集めだけ手伝ってもらって、調停は自分でやるということもできるんですか」

弁護士 「そういう方もおられます。もちろん、調停に代理人として代わりに出て話をつけるところまで依頼される方もおられます」

Aさん 「弁護士費用は、どのようにかかりますか」

弁護士 「資料集めなどは個別の費用がかかる場合もあります。遺産分割の調停申し立ては遺産の総額などに応じて決まってきます。弁護士費用の価格表を参考にされてみてください」

Aさん 「わかりました。帰って母と相談してみます」

弁護士 「そうしてみてください。ご連絡をお待ちしております」

一回目のご相談は、こんなところで終わりでしょうか。

この後、調査の依頼があれば、弁護士の方でも信頼できる不動産業者に依頼して、不動産の売り出し価格の参考意見を聞いたりします。

固定資産税評価額証明書や路線価から、不動産の相場を割り出して、遺産分割協議での提案内容を考えます。

二回目以降のご相談では、弟たちへどのくらいの現金を支払うか、どう分割で支払うかを検討します。

弟たちの経済状況なども考えて、調停の中で最初にどういう提案をぶつけるか、ということまで検討していくこともあるでしょう。


では、調停を申し立てた後の、第一回目の調停当日の様子を見てみましょう。

Aさんは、まずは自分で調停をやってみようと思い、母親Yを連れて、裁判所から指定された時間の15分前に裁判所につきました。

まずは、家庭裁判所の受付に行ってみます。

受付で、Aさん「今日の10時からの遺産分割の調停できたAと言いますが」、裁判所「申立人ですね。では、2階に上がってもらって突き当たりの、申立人待合室でお待ちください」 と言われました。

言われるままに申立人待合室を探して入って、長椅子に座って待つことにしました。

待合室には、子どもを抱いた女性や、ご老人もおられます。

しばらくとする、年配の女性がドアのところから「Aさん」と呼びかけました。

Aさんは、名前を呼ばないでほしいなぁ、と思いながらも「はい」と応えてその女性の後を母親と一緒について行きました(最近は受付で番号札を渡され、番号で呼ばれることも多いです)。

通されたのは、6人掛けのテーブルがある狭い部屋です。

案内された椅子に座ると、向かいに年配の男性と呼びに来た女性が座っています。

調停委員「Aさんですね。それと、お母様のYさんですか?」

Aさん 「はい」

調停委員「私たちは調停委員といって、この調停をお手伝いする裁判所から任命された者です。この調停は、私たちのほかに裁判官が家事審判官として担当しています」

Aさん 「?」

調停委員「今日は相手方の弟さん達も来られています」

Aさん 「(来てるのか、廊下で会わなくて良かった)」

調停委員「Aさんの申立の内容は、この申立書で良くわかりました。弟さんたちには照会書というのを送ってありますので、相続人や相続財産のことをこれから確認していこうと思います」

調停委員「Aさんの方では、この申立書に付け加えて何か説明することはありますか?」

Aさん 「はい。私としては、弟たちに法律で決まった分の支払いはしたいと思います。ですが、弟たちの不動産の評価は法外です。また、現金の支払いも生命保険が入ったとはいえ、それは今後の母の入院費用などに備えておかなければなりません。そのため、相続分に応じた支払いも分割にしてもらいたいと思っています」

調停委員「わかりました。ちなみに生命保険がいくら入ったかを弟さん達はご存知ですか?」

Aさん 「言ってません。生命保険は相続とは関係ないと聞いていますので」

調停委員「そうですね。ただ、そうはいっても感情的な部分もありますし、分割の申し入れをするには、それも説明しないと厳しいと思いますよ」

Aさん 「わかりました。生命保険は500万円です。受取人は私です」

調停委員「ありがとうございます。では、申立書に添付してもらった不動産の査定書なども弟さん達にお見せして、話をきいてみましょう。では、一度、待合室に戻ってください」

Aさん 「よろしくお願いします」

とまぁ、こんな感じで調停が始まります。

このあと、弟さん達が調停室に入られて、1時間ほどお話しされ、再度Aさんたちが調停室に呼ばれました(今は、このやりとりの前に、全員が同室して呼ばれ、手続きの説明を受けることがあります)。

調停委員「今、弟さん達から話を聞きました」

Aさん 「どうでした」

調停委員「まず、分割の話に入る前に、弟さん達から、お父様の生前にAさんが外車を買ってもらったという話がありました」

Aさん 「ちょっと待ってください。それは就職が決まった祝いで、弟たちもそれぞれもらってるじゃないですか!」

調停委員「ほかにも、お父様の年金はAさんが管理して生活費に使っていたそうですね」

Aさん 「一緒に生活していたんですからあたりまえでしょう。私の方も、父の医療費にだって相当出していますよ」

調停委員「弟さん達はほかにもいろいろ話したいことがあるようです。今日は時間がありませんから、次回までにお話したいことをまとめてきてもらうことにしました」

Aさん 「調停委員さんは、どっちの味方なんですか?」

調停委員「我々はどちらの味方と言うこともありません。お互いに言い分を尽くして、調停がうまくまとまることに努力するだけです」

Aさん 「・・・」

調停委員「では、次回の日にちを決めます。候補日は・・・」

あらら、困ったことになりましたね。

うまくまとまるようにと願って、最初に生命保険の金額を素直に教えたAさんは、なんだか悔しい思いをしてしまいました。

でも、よくあるケースです。 想定の範囲内といえるでしょう。

こういった相手方からの主張は、調停をやってみるまでどんなものが飛び出すかわかりません。

根拠のあるものから、想像力の賜物といったびっくりするものまで、いろいろです。

困ったAさん、弁護士に代理人になってもらおうかな、と考え始めています。

Aさんは、もう一度、せせらぎ法律事務所に予約を取って、相談に行くことにしました。

Aさん 「・・・というわけなんです。まったく困りました」

弁護士 「それは困りましたね。この調停は長引くかもしれませんね」

Aさん 「彼らの言い分は正しいのですか?」

弁護士 「外車をもらった、生活費に使っていたというのは特別受益の主張でしょう。一方、Aさんがお父さんの医療費を出して看護していたというのは寄与分に関連するところかもしれません」

Aさん 「どうしたらよいのでしょうか」

弁護士 「特別受益といってもすべての生前贈与が該当するわけではありません。Aさんがおっしゃるように兄弟平等で親からもらっていたというような場合は、多少の差があっても特別受益とはいえないでしょう。その認定は、生活水準、贈与の理由や額などによって決まります」

Aさん 「もうなんだか、難しくなってきました。先生、代わりに行ってもらえませんか」

弁護士 「いいですよ。では、弁護士費用の合意をして、委任契約書を作成しましょうか」

Aさん 「お願いします」

Aさんは、弁護士に代理人になってもらうことになりました。

Aさん 「先生にお願いすると、次回から私は行かなくてもよいのですか?」

弁護士 「来ても、来なくてもよいです。細かい事実をその場で反論したり、重要な方針決定がありそうなときには同行してもらいたいですが、都合がつかなければ弁護士だけでも調停は行われます」

Aさん 「弟たちがあることないこと言うかもわかりませんので、次回は私も行くことにします」

弁護士 「お願いします」

弁護士 「では、次回に向けて、Aさんがお父さんの看護をどのようにしていたか、少し文章にまとめてみましょう。弟さん達もその実情はご存じないでしょうから」

Aさん 「わかりました」

調停2回目の当日。

Aさんと弁護士は申立人待合室から呼ばれました。

調停委員「代理人の先生ですね」

弁護士 「はい。よろしくお願いします」

調停委員「さて、弟さん達からは、先日話に出た外車と年金のほかに、・・・・・ということも主張したいという話がありました」

弁護士 「はい」

調停委員「どうされますか」

Aさん 「・・・」

弁護士 「そのお話は、弟さん達からの特別受益の主張ということでよろしいのですか?」

調停委員「は、はい」

弁護士 「というのは、弟さん達は年金を生活費に使っていたという主張もされているようですが、その年金をAさんが勝手に使ったということであれば訴訟事項になるんじゃないですか」

調停委員「・・・」

弁護士 「年金を生活費として使っていたというのはお父さんの意思に基づいていたという前提で良いわけですか」

調停委員「それは、弟さん達に聞いてみます」

弁護士 「それと、外車をもらったという点ですが、Aさんに当時の話をまとめてきてもらいました。弟さん達も、卒業旅行に行ったり、留学させてもらったりと、ご両親は兄弟に平等であるように心がけていたようです。弟さん達は、それを言わなかったでしょう」

調停委員「聞いていません」

弁護士 「そうなると特別受益かどうか、疑問がありますね」

調停委員「そうですね」

弁護士 「まずは、そういった点を整理して、それと並行して不動産の評価をどうするか、この点についても同時に進めてもらえませんか」

調停委員「わかりました。同時並行して進めていけば、どこかで具体的な解決案が出てくるかもしれませんね」

弁護士 「そういうことです。ありがとうございます」

調停委員「では、待合室でお待ちください」

待合室に戻った、Aさんと弁護士。

Aさん 「いやー、助かりました。調停委員さんの態度が、前回のときと全然違いますよ」

弁護士 「そういうものかもしれませんね。調停委員は中立であるためにグイグイと進めることが難しいこともあるようですね。当事者の代理人と裁判所の調停委員はお互いの役割が違う、というところでしょうか」

Aさん 「なるほどね。さて、弟たちはどう出ますかね」

よかったですね。

その後調停が何度か続き、不動産の価格についてもあれこれあった末、ようやく話が決まったようです。

その場面を見てみましょう。

調停委員「では、双方この案でよろしいですね」

AYBC「はい」

調停委員「確認します。不動産はAさんとYさん(お母さん)が2分の1ずつ共有。BさんとCさんには、Aさんが現金で300万円ずつ支払う。支払方法は、頭金として100万円、そのほかに分割で月々5万円ずつ40回払い。AYさんは、この支払義務について、不動産に抵当権を設定するというのでよろしいでしょうか」

AYBC「結構です」

調停委員「先生もよろしいですか」

弁護士 「はい、結構です」

調停委員「では、裁判官を呼んできます」

裁判官が入ってきます。

裁判官 「お話合いが決まったようですね」 裁判官「では、条項を確認していきます。第一項・・・」

裁判官 「以上で、調停が成立です。お疲れさまでした」

弁護士とAさん。

Aさん 「妥当なところに落ち着いてホッとしています」

弁護士 「お疲れ様でした。これで調停が成立です。調停調書というのが裁判所から発行されますので、それがあれば弟たちの印鑑がなくても不動産の登記ができたり、銀行預金を払い戻せたりします」

弁護士 「書類が届いたら、ご連絡しますので、お預かりした実費の精算や書類をお返しいたします。その際、契約書の基準に従って弁護士費用の報酬も請求させてもらいますので、覚悟しておいてください」

Aさん 「お手柔らかにお願いしますね」

弁護士 「基準通りですから、心配いりませんよ」

後日。

Aさん 「弁護士費用の件はわかりました。さっそく振り込ませていただきます」

弁護士 「ありがとうございます」

Aさん 「この後、不動産の登記などはどうしたらよいのでしょうか」

弁護士 「登記は司法書士の先生がご専門なので、そちらに依頼するのがよろしいと思いますよ。もしお知り合いに司法書士の先生がいらっしゃらなければ、私のところでご紹介します。書類の受け渡しなども私の事務所で出来ますから便利ですよ」

Aさん 「では、あわせてお願いします」

弁護士 「わかりました。では、司法書士の先生から必要書類の指示があればまたご連絡しますね」

Aさん 「助かります」

弁護士 「あ、そうそう。不動産についてはお母さんとの共有になりましたよね。お母さんにきちんと遺言書を書いてもらった方が良いですよ。遺留分のことはありますが、遺言書があれば大いに有利ですから」

Aさん 「そうですね。今回の調停ではあえてそのことには触れない方針でしたよね。今後のことは、母の意向を確認してみます」

弁護士 「遺言書は私のところで作成できますから、その際は、ご連絡をください」

Aさん 「いろいろとお世話になります」

この後、Aさんは無事に不動産の登記を済ませ、母親も遺言書を作成することになり、弁護士が作成した原案を公証人役場で公正証書遺言にすることになりました。

遺言書は、遺留分にも配慮したものにして、母の年金を少しずつためておくことになりました。

ひとまず、めでたしめでたし。