2008年9月

2008-9

過去のトピックス〜2008年9月

H20-09-01
「元気なモノ作り中小企業300社」(中小企業庁)

群馬県は,と… 桐生市の繊維系が多いですね。
太田市はありませんでした。

H20-09-01
「信託を活用した中小企業の事業承継の円滑化に向けて」(中小企業庁)

信託がどういう場面で有効なのでしょうか。
よく読んでみたいと思います。

H20-09-03
「安心実現のための緊急総合対策」(「安心実現のための緊急総合対策」に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議)

せっかくなので読んでみましょう>福田首相

H20-09-04
「おおたの自慢を募集します」(太田市)

京都・三条大橋の銅像(高山彦九郎)の人が,太田の出身であること…
う~ん,そもそも関西では,群馬県が知られてないしなぁ。
やっぱり齋藤投手かな。

H20-09-04
「大泉に『ブラジル横丁』を 町の観光振興に商工会が構想」(東京新聞)

自然に雑然と形成されたブラジル人街が,自発的取り組みで日本人にも開かれていく,という流れのほうが賑わうように思います。
ベルタウン(J-PLAZA)の一部を借りて始めてみるくらいにしませんか。
需要は,ベルタウンを見ればあきらかにも思いますが…

H20-09-04
「モノづくり連携大賞 応募のご案内」(日刊工業新聞社)

太田にある群馬大学工学部は生産システム工学科なので,基礎研究をTLOで連携するというよりは,人材育成の面が強いのかもしれませんが,ゆくゆくは産官学の連携にもチャレンジしてもらいたいところです。

H20-09-08
「マーケティング入門研修「マーケティングの基本と実践」」(秋田商工会議所)

限られた資源のなかで自社の強み(V:付加価値 R:希少性 I:模倣困難性 O:組織)を生かした商品開発をし,市場をセグメントして,効果的なマーケティング(4P)を行うこと,が中小企業のマーケティング論の根幹です。
その過程で,ブランド化ができるとさらに強みの各要素に良い影響を与えます。
あとは,教科書に書けない「人との出会い」も大きな要素ですね。

H20-09-08
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行規則について」(中小企業庁)

規則が9/5に公布されています。
「同族関係者」「資産保有型会社」などの定義・要件が定められています。
この制度を使えるかどうかは規則が重要となりそうです。

H20-09-08
「「住んでみたい街」1位は吉祥寺 メジャーセブン」(住宅新報Web)

吉祥寺には2年ほど住んでいたことがあり,好きな街のひとつです。
そのころ吉祥寺には,中村法律研究所という司法試験の自習組織があって,私もそこに所属していました。
かつての司法試験では,すでに法曹となった先輩方から無償の支援・指導を受けながら,ライバルでもある受験仲間と励まし,かつ,競い合い,一年に一度の試験のために全生活を投入するという,すばらしく,ありがたい,青春がありました。
試験ですから,もちろん挫折もあるわけですが,勝負にかける輝きもありました。
もし司法試験が,1年通じてその勉強態度の内申点で決まるようなものであれば,私は絶対にチャレンジしなかったと思います。
仮に1発勝負であっても,合否の理由は本人にはわかっているものです。
吉祥寺の話から,それました。
(住んでいたのは三鷹駅に近い,四畳半風呂なし家賃3万円の海老沢荘でした。海老沢荘は,Googleストリートで確認できたので,まだあるようです。なつかしいなぁ。)

H20-09-09
「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の具体的な判断要素について」(厚生労働省)

特に飲食店は仕込との関係で伝統的にルーズですので,労基署にどかんとやられないように注意しましょう。

H20-09-10
「主要金利一覧表」(国民生活金融公庫)

金利水準はほぼ横ばいのようです。

H20-09-11
「「安心実現のための緊急総合対策」における中小企業対策について」(中小企業庁)

その日その日の資金繰りに必死でかけまわっている多くの中小事業者のことを,与党の国会議員はどう思っているのでしょうか。
政治家などほっておいて,役所主体でかまわないので具体的対策を早急に実行してもらいたいところです。
政治家が行政改革を叫んでも役人に相手にされないのは,こういうことの積み重ねなのかもしれません。

H20-09-16
「中小公庫レポート「中小工作機械メーカーのものづくりとマーケット戦略~特化戦略を支える中小メーカーのものづくり~」」(中小企業金融公庫)

非常に興味深いレポートです。
要約だけ読んでも,矛盾とそれに対する対応という経営の本質を見るようです。
呼吸する市場の中でどう生き抜くか,まさに生き方が問われています。
メーカーのみならずサービス業にも応用できるレポートです。

H20-09-16
「全国中央会、10業界を調査-「脱下請け」広がる」(J-net21)

私の周りでも大企業が下請けの生き血を吸って存命しているような惨憺たる状況がみられます。
脱下請けの努力により新たな展開を模索しつつ,下請けとしての交渉力を強めていくことが必要な局面といえそうです。

H20-09-17
「リーマン・ショック、中小企業の輸出型産業に打撃」(日刊工業新聞)

日本商工会議所の岡村正会頭は「直接的な影響は欧米よりは少ないが、消費動向に影響を与え企業業績が悪化することを心配している。特に地方銀行に影響がでる可能性はある。

あるニュースでリーマンの破たんで地方銀行を含め2000億を超える損失という話を聞いたような気がします。
地元企業には保証協会付きでなければ貸さず,強引な手法のリーマンには多額を貸し付けて,こうして焦げ付いているのですから情けない話です。

H20-09-17
「中小企業経営承継円滑化法申請マニュアルについて」(経済産業省・中小企業庁)

119ページ・・・

H20-09-18
「工期面での下請へのしわ寄せの防止-建設業法令遵守ガイドラインの改訂-」(国土交通省)

どういう場合に建設業法に違反するか,というガイドラインです。
ほとんど守られていないのでしょうね。

H20-09-22
「民事再生を申請、負債464億円 Human21」(住宅新報Web)

コアの事業に収益力がなければ自力の民事再生は成り立ちません。
また,仮に今の時点で収益力があったとしても,不動産業は資金調達が要ですし,再生会社のままで資金調達も難しいでしょうから,おそらく事業譲渡型の民事再生になるような気がします。

H20-09-25
「リプラスが破産手続き REITのスポンサー企業」(産経ニュース)

やはり続々と続きますね。
不動産が動かなくなると,不動産売却を軸とした私的整理も難しくなります。

H20-09-25
「地域とモノ作り:スバル55年/上 他社に負けない絶対の自信」(毎日新聞)

トヨタ傘下にあっても,技術を追い求めて欲しいですね。
太田市はスバルのお膝元です。

H20-09-26
「事業承継関連実務家研修」(中小企業大学校 東京校)

開催は10月28日。
事業承継をサポートする専門家に向けた研修のようです。
平成21年2月6日にも同内容で開催されるようです。
私は,次回に参加しようと思っています。

H20-09-26
「中小企業再生支援協議会の活動状況について」(経済産業省 中小企業庁)

取扱件数が,右肩上がりで伸びています。
金融機関を通じて相談がなされるのが,3割。企業本人が5割。
業種別には,製造業が3割でトップです。
苦しいはずの建設業が少ないのは,中小建設業は再生に不向きだからでしょうか。
相談の半数が,相談段階で処理されているようですが,実際のところどういう実態かはよくわかりません。

H20-09-27
「借り主負担、判断明暗 住宅修繕費訴訟 京都地裁、今回は請求棄却」(京都新聞)

敷金やこういった分担金に期待せず,家賃で収益を確保できるように物件としての魅力を維持する工夫に力を入れるべきだと思うのですが。

H20-09-28
「宮崎あおいが号泣! – 大河ドラマ『篤姫』がクランクアップ」(マイコミジャーナル)

大河ドラマは全く見ていないのですが,今回の篤姫は幕末のお話であっても,(幕末ファンが好きそうな)細かい歴史上の事柄を追わず,篤姫の視点で篤姫の心情を中心に描いている(んですよね?)ことが,好評だとか。
裁判員制度が始まり,視聴者(裁判員)に,細かいことをいちいち聞いてもらえない状況下で,どう心を掴むか,という点では同じことが言えそうだと思いました。

「破産法②」

 資金繰りがつまったら破産するしかない,というわけではありません。



 このままでは会社が不渡りを出す,事業停止を余儀なくされる,という状況であっても,様々なアイディアで事業存続の道を探ってみる必要があります。



 まず,危機の程度が浅い場合や,民事再生などの裁判所の手続きを使った場合に取引先に与える信用不安の度合いが大きい場合には,銀行交渉を中心とした私的整理から入ることになります。



 この場合には,不動産売却や従業員の削減などのリストラ案も同時に進めることになりますが,銀行を抑えつつ改革を進める間,資金繰りがもつかどうかが鍵となります。



 資金ショートが間近に迫っている場合で,シンプルなのは裁判所を使った民事再生です。



 ただし,この場合は,民事再生手続きの後も営業利益を確保できるか,仕入れを現金に切り替えるためのキャッシュがあるか,未払いの労働債権,税金などに対応できるか,債権者の同意が得られるか,などの様々なハードルを越えなければなりません。



 私的整理も民事再生も難しいとなると,その会社は倒産せざるを得ず,混乱が予想されるのであれば破産手続きを申立てることになります。



 以上の流れの中では,同時に,その会社から事業だけを取り出して存続させることができないかを考えます。



 私的整理の場合には,会社分割や事業譲渡を自発的に行うことになります。



 この場合の営業譲渡には,のちに譲渡元の会社が破産手続きに入った際,管財人から否認されたり,債権者から強制執行妨害を指摘されたりするリスクがあるのでその点が要注意です。



 ただ,譲渡先や金額などは自主的に決めることができます。



 民事再生でも,手続中で事業譲渡をすることができます。



 この場合は,再生計画で事業譲渡をする場合もありますし,再生計画前にすることもできます。



 譲渡先や金額は,再生監督委員や裁判所の意向が反映されますので,場合によって他の譲り受け希望者が現れるということもあり,譲渡先を自由に決められるわけではありません。



 最後に,破産手続き中で事業譲渡をする場合もあります。



 破産手続きの場合は破産管財人に主導権がありますので,譲渡先や金額は,管財人の意向によります。



 ただし,破産の場合には破産管財人に営業を継続してもらわないと事業自体が毀損してしまうので,それができる管財人に巡り合えるかどうか,も重要となってきます。



 と,いろいろな方法が考えうるわけです。そういったことを様々な角度から検討して,どの手続きをとるか選択するわけです。



 倒産→破産。 と,あきらめる前に(なるべく早く)弁護士のところへ相談に行ってみてはいかがですか。

(さらに…)

「未成年者の不法行為」

 最近,未成年者の不法行為事案のご相談が3件続いたので,法律構成について簡単に解説をします。



 まず,不法行為をした未成年者本人の責任については,

(民法712条・責任能力)

 未成年者は,他人に損害を加えた場合において,自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは,その行為について賠償の責任を負わない。



と,されています。



 弁識というのはあまり使わない言葉ですが,認識や理解などの意味と考えていいでしょう。



 この責任を理解する知能が備わるのは,判例では,12歳程度と言われています。



 よく取り上げられる判例には,

①自転車で出前をしていた11歳11月の子供に責任を認めた事例

②エアガンで友達を失明させた12歳2月の子供に責任を認めなかった事例

があります。



 この2つの事例あたりが限界事例で,12歳あたりで基準が分かれているといわれる所以です。



 ちなみに,①の事例では使用者責任を認めるために子供に責任を認め,②の事例では親権者への責任を認めるために子供の責任を認めなかった,という背景があって基準が逆転しているようです。



 まとめると,不法行為をした未成年者は,「おおむね12歳未満であれば損害賠償の責任を負わない。」ということになります。



 次に,では未成年者が責任を負わない場合には誰も責任を負わないのか,というと,

(民法714条・責任無能力者の監督義務者等の責任)

 前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において,その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は,その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。

 ただし,監督義務者がその義務を怠らなかったとき,又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは,この限りでない。



と,されています。



 つまり,「子供がおおむね12歳未満の場合には,親が責任を負う。」。ただし,親の側で「しっかり監督していた」「監督していても発生した」と証明できれば,親も責任を免れるというわけです。



 この場合には親以外で責任を追及できそうな人を探さなければなりません。



 ここまでのことは法律に書かれています(12歳とは書いてありませんが。)。



 では,加害者の子供が16歳だったとして,普通,収入や不動産などの資産を持っていることはないので,資産のある親に請求したいという場合はどうか,という問題があります。



 判例は,未成年者が責任を負う場合であっても,「監督義務者の義務違反と損害との間に相当因果関係を認めうるとき」には,被害者に対する親の責任が直接に認められる,と判決しています。



 つまりは,「子供がおおむね12歳を超えていて子供に請求できる場合でも,親にも請求できる。」ということになります。



 ただし,この場合は,親に不法行為があったと責任を追及することになるので,請求する側が,親の義務違反や結果との因果関係などの不法行為の証明をしなければならないということになります。



 原告が,どういった法律構成で主張しているのか確認し,訴状の当事者欄をよく見て「被告」を確認する必要があることを反省したので,簡単にまとめておきました。

(さらに…)

「信託を用いた事業承継」

「信託を活用した中小企業の事業承継の円滑化に向けて」

 トピックスで取り上げた,中小企業庁が作成したペーパーです。



 スキームとしては,委託者が信託契約の際に,受益権と議決権行使の指図権を分離して設定し,遺言などで,受益権を相続人に分配すると共に,議決権行使の指図権を一部相続人に集中して承継させるという方法をとるようです。



 また,生前に代替わりをするけども睨みを利かせておきたい場合には,信託と受益権の生前贈与を組み合わせて行うようです。



 疑問は,会社法の種類株式を使えば同様のことが実現することに,なぜ信託を使うのかということですが,ペーパーでは,

 

①遺産分割協議を経ずに承継できて経営的空白が生じない

②経営を承継しない相続人には受益権のみ与えて遺留分に配慮しながら,議決権行使を一部相続人に集中させることができる

③種類株式の発行により①②を実現するよりも手続きが簡易

④拒否権付き株式では,拒否はできるが,積極的関与ができない,というデメリットがある



 といったことから信託を活用してみてはどうでしょうか,という話が書かれています。ただ,遺留分に配慮しながら種類株式や遺言を組み合わせれば①②は対応可能なので,③④が主な理由となりそうです。



 また,受益権の生前贈与には贈与税がかかるでしょうから,その点では,普通に株を贈与してもらうのと変わりがありません。



 やはり考えられる場面は,株価が上昇傾向で相続時まで上昇を続ける見込みがある場合に,受益権のみを生前贈与しつつ,贈与税については相続時精算課税を使うことで,受益権(株価)を生前贈与時の評価額で相続させ,かつ,生前は議決権行使の指図権を渡さないというケースでしょうか。



 それであれば,首根っこはつかまれながらも,後継者に株価上昇のインセンティブが働くことになります。



 同様のことは議決権制限株式を発行して贈与する方法でも実現しますが,株式の保有率などとの兼ね合いで,信託を使うとよい場面がある(のでしょうか?)



 よくわかりません…



 いずれにしても,相続時精算課税による相続対策に加えて,非上場株式の納税猶予制度がでてきたことで,どちらを使っていくべきか様々な考慮が必要となってきています。



 納税猶予制度については,まだ実施もされていないので運用が不確定なところがあり,信託が絡むとなおさら未知数の部分が多いようです。ペーパーでも多少の論点整理をしています。



 引き続き勉強します。

(さらに…)