2009年7月

2009-7

過去のトピックス〜2009年7月

H21-07-04
容疑者国選弁護1カ月 「今後に心配」日弁連会長見解(河北新報)
ニュース裏おもて:少年事件の付添人 選任の割合低く/熊本(毎日新聞)

容疑者の国選弁護は,被疑者国選と呼ばれます。
群馬でも当然負担が増え,歯をくいしばって,とまではいかなくても負担に耐えながら努力しています。
少年の付添人活動も重要です。
被疑者国選から,どれだけ少年付添人に就任してもらえるかが選任率を左右します。
とはいえ,付添人活動も大変です。
正しいと思うことは,歯を食いしばってでもやってしまうのが弁護士のサガですが,一方で別のことも考えておかないと制度も個人も疲弊してしまいかねません。

H21-07-07
「追い出し屋」被害で規制へ=家賃保証業務、許可制など想定-国交省(時事通信)

当然です。 線引きは難しいでしょうが,禁止したらどうでしょうか。
保証した家賃回収は実質的にサービサー機能であり,追い出し屋の場面では自力救済を代理するもので,いずれも実質的な弁護士法違反が疑われ,自力救済には不法行為が成立するものと思われます。
たぶん,禁止するというと,業界寄りの議員が,禁止すると収入に不安のある人に住宅が供給されなくなる,とか反論するのでしょう。
しかし,家賃保証会社は,収入に不安のある人に慈善事業で保証している訳ではないので,採算の取れない客層には結局保証しないでしょう。
こういったサービスが普及するのは,1件ごとの金額が少額なことが多い中小の大家さんに弁護士の法的サービスが及んでいないことも原因です。
低廉な価格で広くサービスを供給する法律事務所が必要な所以のひとつです。

H21-07-09
群馬・栃木の中小グループ、「感動商品開発」に力(J-net21)

せせらぎ法律事務所は,ものづくりの企業を応援しています。

H21-07-10
宅建 初任従事者教育研修 インターネット通信講座(財団法人不動産流通近代化センター)

テキストだけでも3000円くらいのものなので,割合にお得な講座かもしれません。
私は不動産業者になろうとしているわけではありませんが(^^;

H21-07-14
第91回全国高校野球選手権 群馬県大会(東京新聞web)

暑いですねぇ。

H21-07-15
発掘体験:太田・強戸小の児童ら 土器や瓦片見つけ大騒ぎ-寺井廃寺遺跡/群馬(毎日新聞)

大騒ぎ,っていうのがいいですね。
大人の大騒ぎにはろくなのがないので,子どもっていいなぁと思います。

H21-07-15
関東の中小支援機関、「脱大手依存」を提言(J-net21)

いずれにしても生産性・技術力を高め,同業他社や大手の内製に打ち勝つ価格交渉力を率先して身につけていくことが必要です。
効率性と開発の速度を高めるためには,人材と能力の開発が重要で,サービス業である私のところも同様です。

H21-07-24
「賃貸住宅の更新料は無効」 100万戸に与える判決の衝撃度(J-CASTニュース)

現代の生活者は,消費者としては強く,労働者としては弱いという傾向に向かいつつあるようです。
判決の功罪は良くわかりませんが,無効が最高裁で確定すれば,過払金の次は更新料だ,と弁護士が群がるようなこともありえますね。
もちろん,それが良いとか悪いとか言うつもりはありません。

H21-07-27
「住宅ローン」保証保険の加入急増 失業時に返済肩代わり(産経新聞)

サブプライムローンみたいな,リスク商品ですね。
損保がリスクを引き受けているのか,それをまた再保険や証券化しているのでしょうか。
よくわかりません。

H21-07-28
消費者金融、審査強化で成約3割 厚労省制度見直しへ(asahi.com)

最近のヤミ金はお金を貸してはくれず,ほとんど純粋な詐欺ですので決して関わらないようにしましょう。

H21-07-29
会社の5年後、10年後に責任を持てるのは社長だけ(nikkeiBPnet)

トップはケチだと思われることを恐れるな,とマキャベリも言ってます。
歓心を買うために大盤振る舞いすることは結果的に国を滅ぼすという,人心にまつわる教訓です。
経営の調子がいい時は,経営者は歓心を買おうなどとは思わず,本当に感謝の気持ちからそうするのですが,良い時に分かち合った人間が,厳しい時も分かち合えるとは限りません。
結婚式の誓いの言葉みたいですね。

「借地借家法9」

 公的に定められる価格は,まだあります。



 まずは,不動産を所有している方には身近な固定資産税。



 その税額を決めるための不動産の価格として「固定資産税評価額」が定められています。



 固定資産税の課税主体は,その不動産が存在する市町村で,毎年1月1日を賦課期日としてその日に所有者(登記名義人。死亡している場合は所有者)に税が課されます。



 税率は標準で1.4%,だいたいの方は都市計画税と一緒に払わされていますよね。



 各不動産の固定資産税評価額は,
地方税法388条によって総務大臣が定める固定資産評価基準に従って,市町村で定めます。



 固定資産評価基準は,ここで売ってます(全文はネットには落ちてないようです。)。



 3年に1度,評価替えがあり,確か今年は評価替えがあったように思います。



 後に出てくる路線価方式で評価しているはずですが,大量の不動産についてどうやって評価を出しているのか,今度不動産鑑定士に会ったら聞いてみたいと思います。



 さて,「固定資産税評価額」は,公示価格の7割程度と言われています。



 土地基本法16条が公的な土地評価について均衡と適正を求めているということから,平成6年から7割程度ということになったそうです。



 固定資産税評価額は,そのほか,登録免許税・不動産取得税などの課税標準に使われたりもします。



 自分の不動産や借りている不動産の固定資産税評価額を知りたければ,閲覧制度があり証明書を発行してもらえます。



 本人と借主以外に証明書を取得できないところに不便さがありますが,毎年4月1日から5月末ころまでの間だけ縦覧制度というのがあり,同市町村内の他の不動産の固定資産税評価額を知ることができます。



 また,弁護士・司法書士などの専門家が業務に必要な際(単に知りたいから取ってくれというのはダメです。)には,他人の不動産の固定資産評価証明書を取り寄せることができます。



 専門家が取得できる根拠については,少し古いですが,このページが詳しかったです。



 「固定資産税評価額」は個々の不動産ごとに定められているので,「公示価格」や「基準地価格」のようにあるポイントの価格からいろいろと調整して当該土地の価格を知るのではなく,直接的なのが特徴です。



 ただ,インターネットで見れるなど,オープンになっていないのが「公示価格」や「基準地価格」との大きな違いです。

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「借地借家法8」

 不動産全般に関する国土交通省のサイトを見つけました。



 公示価格に似たもので「基準地価格」というものがあります。



 公示価格と基準地価格は,価格を定める目的や調査方法はほぼ同じです。



 違いは,公示価格が毎年1月1日を基準日とするのに対し,基準地価格は7月1日を基準日とすること。



 そのほか,調査するポイントが異なっていて,基準地価格のほうが対象範囲が広げられています。



 対象範囲は広いですが,反対に,調査ポイントは基準地価格のほうが少ないようです。



 基準地価格を定める根拠法は,国土利用計画法施行令(昭和49年政令第387号)で,都道府県が調査主体です。



 公示価格が地価公示法8条により民間の鑑定の際にも基準とすることが定められているのと同様に,公示価格のない地域では基準地価格が参照されるようです。



 公示価格における標準地の鑑定手法は標準地の鑑定評価の基準に関する省令に定められています。



 基準地価格の場合も国土利用計画法施行令にいろいろ書いてありますが,私には読めません。



 ひとまず,「公示価格」と「基準地価格」は,国などに収用される場合の補償や取引価格の指標として定められていて,価格の指標としては同じようなものということだけ理解して,先に進みましょう。

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「借地借家法7」

 国が私有財産である不動産の価格に関与する場面は,主に二つあります。



 一つは,税金を取る際に不動産の価格を基準とする場合。



 もう一つは,国が国民の不動産を収用(没収)したり,損害を与えた際に補償を行う場合です。



 そのための基準として,国は土地に関して「公示価格」というものを定めています。



 「公示価格」は
地価公示法という法律に基づいて定められます。



 地価公示法によれば,「公示価格」は,土地鑑定委員会が公示区域内の標準地について,毎年一回,二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め,当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し,これを公示するものとする(第2条。一部省略)とあります。



 簡単に言うと,

 市街地やその周辺のいくつかのポイント(標準地)を,更地で普通に売買したらいくらぐらいかを,毎年二人以上の鑑定士に鑑定させて公表します。

ということです。



 実際に公表されていてここで検索できます。



 国が定める基準ですが,民間で土地の鑑定を依頼した際も公示価格が規準とされますので,民間の売買をする際にも参考にすることができます。



 実際には,取引しようとしている土地と,標準地の中で近くのポイントもしくは似ている環境のポイントを探して,比較対照をしながら評価を割り出していくことになります。



 全部の土地に評価がされていないのが,固定資産評価額との違いです。

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「借地借家法6」

 さて,不動産の価格の話に戻ります。



 価格,というのは物の価値を通貨の単位で表すものです(あたりまえですが。)。



 売買や賃貸というのは,権利の全部ないし一部を取引相手に供与するものですので,普通,タダというわけにはいきません。



 毛皮や宝石と交換してももちろんいいのですが,場所を取らず,どこでも使え,腐らない,金銭が一番だということになります(これもあたりまえ,ですが大学の経済学の授業の最初のほうでは真面目に習う内容です。)。



 金銭は,相手との間でも,最も価値観を共有できるのでとても便利です。



 もちろん住む地域や国が違ったりすると金銭の価値も違い,為替の話になりますが,それは置いておきます。



 いずれにしても,価格というのは,売買,賃貸など権利の動きがある場合に当事者の間で決まるものですので,そういった取引を前提にしない「価格」というのはありえません。



 ありえません,と書きましたが,実は取引を前提としない「価格」も存在します。それには,不動産を持ってるだけでとやかく言ってくる「国」が大きく関係します。



 まどろっこしい導入が続きますが,しばらくお付き合いください。

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