2009年9月

2009-9

過去のトピックス〜2009年9月

H21-09-02
実践5Sの進め方(整理・整頓・清掃・清潔・躾)(とちぎ産業交流センター)

整理は,いらないものを捨てること
清潔は,整理・整頓・清掃の行われている状態を維持すること
躾は,そういった意識づけ,習慣化のこと
です。
特に,捨てるという行為には権限が必要ですので,責任のある担当者には,明確な権限を与えてあげましょう。
私も,ボールペンや手帳があっち行ったりこっち行ったりして手元になかったりしますが(「整頓」の問題ですね。),事務所全体で全部集めて再配分,みたいなことは日常的にはやりにくいものです。
以前テレビでスズキの会長が,従業員の文房具を全部取り上げて一か所に集めていたのを見ましたが,さすがだなぁ,と思いました。
大きい企業こそ,小さいものの集積が大きな差になって表れるのでしょう。

H21-09-03
企業庁、戦略的基盤技術高度化事業の第1次採択に158件(経済産業省)

弁護士も日常業務のほかに,自分で勉強したり研修に参加するなどして知識や技術のタネになるものを身につけておくことが不可欠です。
ただ,実際に事件として扱っていないと学習の優先度も下がり,意欲もわいてこないのが現実です。
とはいえ,日々法律や実務は変化し,新しい法律家もどんどん生まれているので,とてもウカウカとはしていられません。

H21-09-06
米グーグル、「頭脳流出」止まらず 地域トップら続々(NIKKEI NET)

企業は人です。
企業の強みのうち,人材による優位性はなかなかキャッチアップされません。
BRIO分析でいうところの, B(価値)R(希少性)I(模倣困難性)O(組織)の各要素のうち人材によって生み出されるものを企業に留めておければ,優位性を保てます。
問題は,成長する良い人材を取らねばならず,時間とコストをかけて成長させても,成長したと思ったら辞めてしまうことです。
私は,元のボスに「従業員一人取るのは1億円くらいの買い物だから,家を建てるよりも慎重でないとならないよ。」と言われ,なるほどそうだなぁ,と思ったことがあります。
私も人なので,まず自分のことから始めなければならないのですが。

H21-09-08
産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に基づく事業再構築計画の認定について(農林水産省)

新会社に不動産などを移転するための登録免許税を軽減してもらおう,という目的で認定を受けたようです。

H21-09-09
新技術新製品開発推進補助金(群馬県産業支援機構)

私も群馬県産業支援機構の専門家登録をしていますが,まったく音沙汰がありません。
最近,中小企業再生支援協議会にかける事案があり,裏方としてこっそりお手伝いしていますが,協議会が果たしてどのような姿勢で事業再建に取り組まれるのか,楽しみにしています。
企業の承継・整理・再建・延命など,喜んでお手伝いさせていただいています。

H21-09-10
機械受注統計調査報告(経済社会総合研究所)

全体としては持ち直し始めていますが,外需と公共投資関連がけん引していて,民需はまだ,という様子です。

H21-09-11
第1回事務職員能力認定試験【合格発表のお知らせ】(日弁連)

問題を見て,難しいなぁ,と思っていましたが意外に合格率が高くてびっくりしました。
試験に向けた研修をしっかりやれば回答できるようになるのか,初回の試験に挑んだ方々が優秀だったのか。
私の事務所にもマッチするような研修・試験の内容かどうか,検討してみようと思っています。

H21-09-11
多重債務者法律相談会のお知らせ(群馬県)

太田市でも債務整理を無料でいつでも相談できる法律事務所はいくつかあると思います。
相談会を待たずとも,市や弁護士会,または,直接に法律事務所へ相談を申し込んでいただいて構いません。
最近は,弁護士が手を尽くしてできることはすべてやっても,どうにも生活を立て直せない状況の方も多く,誰の責任でもなく,社会が力を失いつつある現実を日々目の当たりにしています。
家族,友人,職場,地域社会,国,国際社会,と様々な関係がありますが,個人が常にサバイバルにさらされている社会は,長く繁栄することができるのでしょうか。
組織が戦う時代から,個人が戦わざるをえない時代に変わりつつあるように感じています。
生活レベルの話もそうですし,氾濫する情報,裁判,テロなどもそういう文脈で考えてしまいます。
近現代史は,個人の尊重を高らかに謳うところから始まりますが,今,曲がり角に近づいてきているのかもしれません。

H21-09-13
中小企業全国一斉無料法律相談会・シンポジウム実施について(日弁連)

日弁連は,もっと中小企業に弁護士を活用してもらおう,と考えています。
一般に,会社を経営しているような方は,商工会議所などで弁護士と面識があるか,経営者仲間の紹介や税理士からの紹介で弁護士に接触するケースが多いようです。
経営者の平均年齢は58歳(中小企業白書H16)なので,さもありなん,というところでしょう。
私のような若い弁護士にとっては経営者の世代交代のタイミングが新規参入のチャンスなわけですが,事業承継自体に様々な支障のある昨今の情勢や,世代交代・事業承継というのは一種の闘争の場でもあり,問題はそう簡単ではありません。

H21-09-13
仙台弁護士会の法律事務所(小松亀一法律事務所)

私は一昨年まで仙台で仕事をしていましたが,ここ2~3年でHPが一気に増えたという印象です。
小松先生のまとめでも30事務所もありますので,弁護士を探す方がひとつのホームページを閲覧して回る時間は,10秒ないでしょう。
一般にホームページは,トップページを7秒,ページの上部と左側を視線が(「 )の線を描くようにチェックして次のページ行ってしまう,とも言われています。
7秒の間に何を伝えるかを考えることは,自分の事務所がどういった立ち位置かを考えなおす良い機会にもなりそうです。

H21-09-14
社説:新司法試験 抜本的見直しが必要だ(毎日jp)

新司法試験がペーパーテストの秀才を作るものではない,というのは大きな勘違いでしょう。 役人がかかげた空疎な理念をマスコミも鵜呑みにしているのは,怖さすら感じます。
新司法試験も紙で行う試験である以上,紙の上に解答を書いて表現する力が問われることは,新・旧試験に何の違いもありません。
そういう表現力は生まれもったものではなく,試験対策という修練によって身につけるもので,いわゆる秀才になる必要があります。
一発勝負であることを批判するのも間違いです。
試験の内容が制度の目的に沿っているかは常に問われますが,重要なのはその過程です。
オリンピックの金メダルが,その場限りの勝負の結果でないことと同じで,勝負は試験が始まる直前についていると考えたほうがよく,それまでをどう過ごすかにかかっています。
長く,苦しい戦いです。
試験が一発勝負だと思っている人は,人生を賭けた試験に挑んだことのない人でしょう。
社会人出身の合格率が低いことなど,試験の場においてはなんの考慮も要りません。 規制緩和で始まった話が,幅広い人材をという政策的な誘導の話にすり替わっているあたりも私は嫌いです。
当日,その場所で,同じ条件で行われなければ,資格に対する信頼はなくなります。
幸い,弁護士は,いまのところ世間の信用を失っていません。
私の日々の業務でもそれを感じます。
ただ,ずさんな資格制度の混乱によって,それを失うことになるのは,とても残念です。
試験は,ただただ自分と試験を見つめ,間を詰め,勝ち抜くことに意味があります。
受験生の皆さん,がんばってください。

H21-09-16
事業承継支援施策説明会(一般向け)開催のお知らせ(中小企業基盤整備機構 関東支部)

一般向けと専門家向けがあるようで,群馬県の一般向けは,12月9日です。
私は,11月25日の専門家向けを聞きに行く予定です。

H21-09-17
ランチェスター経営戦略研修(群馬県産業支援機構ほか)

太田市で行われる,9月19日から全10回の研修会(無料)です。

H21-09-17
提案型企業に転換するためのマーケティング研修(群馬県産業支援機構ほか)

私も提案型に転換したいのですが,マンパワー不足で,ホームページで情報提供するくらいがやっとの状況です。

H21-09-19
貸金不況アイフル直撃 私的整理 改正法あだに(Fujisankei business i)

いよいよですね。
最近は過払い金の回収も簡単ではなくなりました。
先日,アイフルからもいろいろなお願いをされていたところで,今後どうするか,依頼者とよく相談しなければなりません。

H21-09-25
月例経済報告(内閣府)

日本は,雇用情勢等は悪化を続けていて,持ち直しの動きがみられるものの持ち直し始めてはいない,という報告です。
アメリカも長引く,と見ているようです。

H21-09-30
理・美容店洗髪設備義務化へ(読売新聞)

罰則があるのか,単なる努力義務なのか。
群馬県から1000円カットがなくなるのでしょうか。
県議は全員で行ってみたんでしょうか。
義務化には違和感がありますね。

H21-09-30
中小規模再生特例の創設(BizPlus)

債権放棄を受ける場合や民事再生の場合でも免除益での課税の問題があります。
累損や評価損などで打ち消すなどの対応を検討しなければなりませんが,その特例を設けて再生手法を使いやすくしようというものです。
重要な特例です。

H21-09-30
日本IBM、組織の再編加速-専門知識を掘り下げ(J-net21)

IBMは,コンピューターを売るという視点から,コンピューターを売るために築いた自社のマネジメントそのものをソリューションビジネスとして売っていくという視点に,あるとき切り替わったはずです(たぶん)。
おそらく商品の差別化による強みの維持が難しくなり,自社の強みを真剣に,合理的に分析した結果,自社内部で用いられているマネジメントそのものが強みだということに気づいたのでしょう。
ソリューションとメンテナンスさえ受け入れられれば,コンピューターの値段などあってないもので,値段で競争する必要がなくなります。
自分が難しいと思う分野に挑戦する,という視点も大事ですが,自分は簡単にできるのになぜか他社は苦しんでいるものを強みとして明確に把握することが重要です。
そういった強みは日常的に簡単にこなしているため,本人は気付きにくいという特徴があります。
日常から離れ(出張なんかが最適です),静かに,そういった視点で事業を見直してみるのもよいでしょう。

H21-09-30
「企業再生支援機構」設立、来月にずれ込み(J-net21)

9月末に設立とは早いなー,と感心していたのですが,残念です。
役所の認可というのは,本当に遅いですね。
遅くすることで自分たちの存在感を示そうとしているかのように感じることすらあります。
つまらないことに大勢で行動したり。
公共機関の生産性の低さには,唖然とするばかりです。
お役人様は,たぶん今の半分くらいで足りるでしょう。

「借地借家法11」

 さて,公示価格,基準地価格,固定資産税評価額,路線価と公的価格を見てきました。


 公的価格は建前として,公示価格・規準地価格が時価,固定資産税評価額はその7割,路線価は8割としていることもわかりました。



 しかし,そんな簡単に不動産の価格が決まるなら,誰も苦労しません。


 実際の取引価格は,公的価格や市場の動向など様々な要素が勘案されて「取引相場」が形成され,実際に売買されるときになって初めて「取引価格」決まります。



 取引価格は,当事者間で「その値段で買う」「よし売った」と合意すれば決まるもので,実は,お互いに奇特な人が現れれば,公的価格や取引相場とは無関係といっても過言ではありません。



 ただ,実際にはそういう人が現れて「その値段で買う」と表示するまでは,売り手としても手探りで,当然買い手としては安く買いたいわけなので,入手しうる様々な情報をもとに取引価格の交渉がなされることになります。



 多くの場合,両当事者がそれぞれ入手しうる情報は,同一・平等ではなく,それぞれが異なる思惑で売買することになります。



 売る理由,買う理由はそれぞれ違うので,双方が自分にとってメリットがある,もしくは,やむを得ない,と思う時に契約が成立するので,公的価格にどの程度依拠するかは,売買の動機にも大きく左右されることになります。



 また,一般的に言って,大都市,都市部,都市近郊,山間部,旧市街地,新興住宅地などの地域性により,それぞれ公的価格と取引価格との価格のかい離の態様が異なります。



 これは地方によっても違うので,そのあたりの情報・感覚は,地元の不動産業者・不動産鑑定士にあたってみるほかありません。



 抽象的な話で,どうしようもないのですが,実際の取引価格には様々な要素が入り組みます。



 たとえば,買った土地を転売しようという場合,仮に高いなぁと思ってもそれ以上に高くなる見込みがあれば,買いますよね。

 たとえば,買った土地を駐車場にして収益を上げようという場合,何台とめられて,月額いくらで,稼働率がどのくらいか計算して,投資の回収を考えますよね。

 たとえば,買った土地に自宅を建てて住もうとする場合,いくらの住宅ローンを組んでいつまでに返せるか,周辺の住環境はどうか,取引相場に比べて高い買い物になってないか,などを考えますよね。

 たとえば,田んぼを造成して土地を売る場合,造成の費用も考えて売り出し価格を決めますよね。

 たとえば,現金が欲しくて土地を売る場合,いくらの現金が欲しいかが値段に影響しますよね。

 たとえば,使わない土地に税金を払ってるのが嫌で売る場合,どういう値段なら早く売れるか考えますよね。


 そんなこんなで,値段が決まります。



 不動産鑑定の理論も,そういったものをベースに構築されています。



 私は素人ですが,同じく素人の方が読まれていることを前提に,次からは,不動産鑑定の世界をのぞいてみましょう。

(さらに…)

「借地借家法10」

 久しぶりの更新です。



 公示価格,基準地価格,固定資産税評価額ときましたので,公的価格の最後,路線価です。



 路線価は,毎年夏に「
財産評価基準書」として国税庁が発表します。



 土地一つ一つの価格を出すのではなく,ある道路に面した土地の平米あたりの評価を記載するだけで,該当の土地を評価する際は,それを修正して使うことになります。



 路線価は,相続税や贈与税の課税のための評価方法として定められていますが,相続税法のどこを見ても,路線価という言葉は出てきません(ちなみに,贈与税のことも相続税法で定められています。)。



 相続税法では,財産の評価は「取得の時における時価」(22条)とあり,財産評価基準書は,国税庁が通達(と評価企画官情報)を根拠に作成しているものにすぎませんが,実際に国民が相続税申告をする際の税理士の実務もこの評価方法に従っています。



 とはいえ,通達は所詮通達ですので,相続税などの課税に対し,実際の時価はもっと安いはずだと,異議→審査請求→裁判(取消訴訟)で争うこともできます。



 ただ,路線価は時価そのものではなく課税のための便宜的な価格と捉えられていることから,たとえば相続が発生したときの前年と翌年を比べて月割で下落率を算出して争う,といった方法は相手にされにくいようです(判例)。



 実際の路線価は,公示価格の8割程度の水準にとどめる運用になっていますが,その評価の方法などから時価を上回るケースもあるようで(東京税理士会の意見書H11),急激な下落局面では争いも多いのではないかと思います。もちろん,争うコストに見合うような,高額な不動産の場合がほとんどでしょうが。



 さて,いろいろな公的価格を見てきました。



 次回,公的価格のまとめをして,ようやく実際の取引価格のお話に進めそうです。

(さらに…)